
最近、旅行先で動画をキレイに撮影するためにジンバルの購入を検討しています!しかし、高性能で有名なジンバルのほとんどはiPhone向けであり、レビュー動画などもiPhoneを使うことが前提で解説されているものばかりではありませんか?
それに加えて、iPhone向けのジンバルをAndroidで使おうとすると、機能がいくつも制限されるという冷遇ぶり・・・
そこで、根っからのAndroidユーザーである筆者が、Androidに最適なジンバルを徹底的に検証しました!
こんな人におすすめ!
・現在Androidを使用しており、Androidに最適なジンバルを知りたい人
・現在iPhoneを使用しているが、Androidに乗り換える予定の人
結論
・高性能カメラ搭載のAndroidスマホを使っている人:Hohem iSteady V3
・Androidスマホを使っていて、純正カメラアプリでの撮影にこだわりがある人:Hohem iSteady V3
・カメラの画質が通常レベルのAndroidスマホを使っている人:Insta360 Flow 2
・iPhoneを使っている・使う予定の人:Insta360 Flow 2
今回比較するジンバル
今回比較するスマホ用ジンバルは下記3種類です。
- Flow 2 Pro (Insta360製)
- iSteady V3 (Hohem製)
- Osmo Mobile 6(DJI製)
いずれも、「スマホ用ジンバルと言ったらこれ!」というときに名前の挙がる人気機種になります。
評価項目
「良いスマホ用ジンバルとは何か?」と考えたときに、私が重視したのは下記の3つです。
- サイズ・重さ
- 撮影の準備がすぐできるか
- ジンバルの性能・機能
今回はこれらの項目に重点を置いて比較していきます。
サイズ・重さ
ジンバルを使用する場面というのは、旅行中やイベント中など外出している時がメインではないでしょうか?
ジンバルがかさばるとカバンの中のスペースも取りますし、ジンバルが重いと、荷物が重くなるだけではなく撮影中の腕への負担も増えます。
そこで、省スペースかつ撮影が楽なジンバルを検証してみました!
それぞれのサイズ・重さは下記の通りです。
Flow 2 Pro (Insta360) | iSteady V3 (Hohem) | Osmo Mobile 6(DJI) | |
収納時サイズ (幅 x 高さ x 奥行き) | ◎ 97.9×178.4×36.7 mm = 640979 mm3 | 98×160.5×44 mm = 692076 mm3 | × 84.5×189×44 mm = 702702 mm3 |
重さ | ◎ 382 g (三脚・クランプ込) | ×420 g(三脚・クランプ込) | 330 g(クランプ込) +71 g(外付け三脚) |
収納時サイズ・重さ共に、Flow 2 Proが優れているという結果となりました!
iSteady V3は、3種類の中では最も重量が重いという結果でしたが高さが最も小さいため、見た目の小ささで言えば最も小さく感じるかもしれません。
Osmo Mobile 6は、サイズは最も大きいものの本体のみの重さで言えば最も軽いということがわかると思います。
しかし、ここにはトリックがあり、Flow 2 ProとiSteady V3は三脚が本体に内蔵されているのに対して、Osmo Mobile 6は三脚を外付けする必要があります。それに伴って、三脚分のサイズも重量も増えてしまう上に、三脚をつけたり外したりという作業が生じてきます。
もちろん三脚を使用しない方であれば問題はありませんが、筆者はこの「三脚が内蔵されていない」という点がとても気になってしまいました。
収納時サイズ・重さ共に、Flow 2 Proが優秀!
Osmo Mobile 6は三脚が内蔵されていないことに注意!
撮影の準備・片付けがすぐできるか
旅行中、終始スマホをジンバルに着けたままにすることは中々無いのではないでしょうか?
ジンバルを使って動画を取るだけではなく、地図アプリを使用したり、移動時間に動画を見たり、SNSを利用したり・・・
その度に、ジンバルを取り出して、ジンバルの電源をつけ、スマホを取り付けて・・・というような作業を繰り返すのは非常に面倒です。
そこで、どれだけ簡単に撮影の準備・片付けができるかという観点で、それぞれの特徴を比較してみました!
Flow 2 Pro (Insta360) | iSteady V3 (Hohem) | Osmo Mobile 6(DJI) | |
長所 | ◎ アーム展開が1操作で完結 ◎ アーム展開で電源が自動ON ◎ スマホ装着がマグネット式 | ◎ アーム展開が1操作で完結 | ◎ アーム展開で電源が自動ON ◎ スマホ装着がマグネット式 |
短所 | 特になし | × 電源はボタン長押しが必要 × スマホ装着がクランプ式 | × アーム展開に2操作必要 |
撮影の準備・片付けのしやすさについては、Flow 2 Proの圧勝です!
アームを手で伸ばすだけで自動的に電源がONになりますし、ジンバルへのスマホ装着はマグネットによるワンタッチで完結します。そのため、3秒もあれば撮影準備が完了できてしまいます!
もちろん、片付ける際にはスマホをワンタッチで外してアームをたたむだけで電源がOFFになります。
iSteady V3は、アーム展開こそ1段階可能なのですが、電源自動ONOFF機能が付いていないのでボタン操作が必要です。
さらに、iSteady V3の最大の欠点として、「スマホ装着がクランプ式」という欠点があります。
これにより、スマホの脱着をする度にクランプを開閉して、クランプをスマホの中心に合わせる必要があります。
何とかしてマグネット式に改造することも検討したのですが、前例もなく諦めてしまいました・・・
Osmo Mobile 6はアーム展開の際に「ロック解除」⇒「アーム展開」の2操作が必要なのですが、それ以外は使い勝手のいいものになっています。
撮影の準備・片付けはFlow 2 Proの圧勝!
iSteady V3は「スマホ装着がクランプ式」という最大の欠点に注意!
ジンバルの性能・機能・アプリ
最後に、ジンバル用のアプリを含めたジンバルの性能・機能について検証していきます!
ここまで無双状態のiSteady V3ですが、この項目が唯一かつ最大の泣き所になっています・・・
検証結果は以下の通りです。
Flow 2 Pro (Insta360) | iSteady V3 (Hohem) | Osmo Mobile 6(DJI) | |
長所 | ◎ iPhone向けの多くの機能 ◎ iPhone純正カメラアプリの シャッターに対応 | ◎ iPhone,Androidともに 純正カメラアプリの シャッター・ズーム対応 | ◎ iPhone純正カメラアプリの シャッターに対応 |
短所 | × iPhone純正カメラアプリの ズームに非対応 × Androidはジンバル専用アプリ以外操作不可 | × Androidは機種によっては ズーム不可 | × iPhone純正カメラアプリの ズームに非対応 × Androidはジンバル専用アプリ以外操作不可 × Androidはジンバル専用アプリのダウンロードに一手間かかる |
基本的に、各ジンバルは専用のアプリを使用することが前提となっており、スマホ純正カメラアプリの利用には制限がつけられていることが多いです。
具体的には、iPhoneでもAndroidでも、純正カメラアプリはジンバルによるズーム操作やモード切替が制限されてしまうことが多いです。
さらにAndroidに関しては、シャッター機能すら制限されているものが多く、上記ジンバルの中でAndroid純正カメラアプリのシャッター操作ができるのはiSteady V3のみになります。
ただ、手ブレを抑制したりスマホの角度を変えるといった、基本的な機能はiPhone・Androidともにいずれのジンバルでも使用可能となっています。
また、Androidの方はジンバル専用アプリを使用する際も注意が必要です。
例えば、Flow 2 Proの対応機種表を確認してみると、iPhone 16 Proは「超広角」「広角」「望遠」カメラに対応していますが、Google Pixel 9 Proは「広角」カメラにしか対応していません。
つまりAndroidの方は、ジンバル専用アプリをつかったとしても、機種によっては使えるレンズに制限がかかってしまうことがあるので、事前に対応機種表を確認するようにしましょう。
また、細かい点ですがOsmo Mobile 6のジンバル専用アプリである「DJI Mimo」はGoogleストアに無いため、APKファイルでダウンロードする必要があります。
Android純正カメラアプリのシャッター操作ができるのはiSteady V3のみ!
比較結果まとめ
これまでの比較結果を下の表にまとめてみました!
Flow 2 Pro (Insta360) | iSteady V3 (Hohem) | Osmo Mobile 6(DJI) | |
長所 | ・コンパクトかつ軽量 ・自動電源ON+スマホの装着がマグネット | ・Android純正カメラに対応 | ・自動電源ON+スマホの装着がマグネット式 |
か短所 | ・Android純正カメラに非対応 | ・スマホの装着がクランプ式 | ・Android純正カメラに非対応 ・三脚が外付け |
結局、どれを選べばいいの?
筆者は現在、GooglePixel6aを使っているのですが、悩みに悩んだ挙げ句…Flow 2 Proを購入しました!
理由としては、動画撮影はジンバル専用アプリで撮影して、写真撮影はスマホの純正カメラというように使い分ければ良いと考えたためです。
GooglePixel6aには広角カメラと超広角カメラがあるのですが、ジンバル専用アプリ(insta360)では超広角カメラが使えませんでした。
ただ、動画撮影の際にズーム倍率を大きく動かすことはあまり考えていないので、そこまで支障はありません。
写真の画質に関しては、純正カメラの方がinsta360より良いのですが、動画の画質は変わらないように感じました。
そのため、写真を撮る際はスマホの純正カメラで、動画撮影はinsta360で撮影することで対応できています。
そのため、私のAndroidスマホには、一番手軽に起動できてコンパクトなFlow 2 Proが最適だと考えました!
ただ、スマホカメラの性能が高かったり、動画も写真も純正カメラアプリで撮影したい方であれば、Androidの純正カメラ操作にも一部対応しているiSteady V3の方がオススメです!
iPhoneを使用している・使用予定の方は迷わずFlow 2 Proを選びましょう!
まとめ
今回は、ジンバルに冷遇されがちなAndroidユーザーにオススメのジンバルを調査しました。
Flow 2 Proを購入してしばらく経ちましたが、導入することで、撮影した動画が非常に滑らかになり、動画を見返すのがさらに楽しくなりました!
皆さんも、是非ご自身のAndroidにピッタリのジンバルを見つけて、快適な動画ライフを送って下さい!